それとも、あくまでも進化したサルに過ぎないのか。
日常的には我々人類が、サルという種の延長であることはあまり意識されることはないはず。時に意識に思い浮かんだとしても、それはあくまでも高きから低きを見下ろす、いわば幼少期を思い出して懐かしむ大人の感傷といった程度のものに過ぎない。
「元々サルである我々人類は~」と大上段に振りかぶって、原点回帰を訴えるのはナンセンス。大人が子供に戻れないように。しかし、原点から大きく誤った方向へ進んでいるのなら、もう一度出発点を見返すのは無駄ではないだろう。
セックスや育児・食事や闘争などに関する人類の行動を、サルを起源とした視点から見直す本書は、高度に進化した頭脳と文化を持つはずの人類がいかに多くの部分を、サル時代から動物としての反応を引きずっているか書かれている。
それはおかしくもあり、恥ずかしくもあり、考えさせられる。
はたして人類は正しい道を歩んでいるのか。
特に「闘争」の項は、さまざまな便利を手に入れた人類が、戦いすらも簡単便利な方法を見つけたために起こってしまった制御不可能な攻撃性について新たな見方を教えてくれる。
【 読了日:2012/01/28 】
















