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金星の女 » « 【ネタバレ】かよわき男どもを愛せ(使い道はまだあるぞ)
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書誌データ

新書・文庫
新潮社
2005年 12月 発売
291P
9784101215235

内容紹介

「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた―記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。

著者紹介

小川 洋子:1962(昭和37)年、岡山県生れ。早稲田大学第一文学部卒。’88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。’91(平成3)年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年「博士の愛した数式」で読売文学賞、本屋大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

神様がくれた言葉

5

この物語は、「数」なんだ。

あと、残り3ページになったところで、一旦読むのをやめた。
最後、読み切る前に一息入れるのは、わたしの癖である。
昨日から読み始めたこの物語の最後を、深い感謝で包みたくて、ひとまず本を閉じた。


なんだか幸せになる。
少しでいい、身近な話題を見つけると、お近づきになったみたいだ。
名前が出てこないのもいい。似た人を探したくなる。

一人息子のいる家政婦さんは、自分よりも年は下だけれど、数学が苦手なのがいい。それで、ちゃんと考えようとするのもいい。
博士との問答もいい。最近少しずつ学びだした数学の、数の秘密は、自然数の中にひっそりと隠れている。
博士と家政婦さんは、友愛でつながれているよね。
家政婦さんから逃げた、情けない大学生は、電気工学を勉強していたそうな。
ルートくんが阪神ファンなのもいい。自分が3年間着たユニフォームは、阪神タイガースにそっくりだったから。
博士は江夏と完全数にご執心だったけれど、背番号といえば、仁志が8。ジャイアンツの仁志の背番号、8だったよね。
わたしは5をもらっていたけど、ファンをしていた古田選手は27。3の3乗。そういえば、この物語は、スワローズが強かったときの話だなあ。

登場人物の名前は、出てこない。名前は、数学者と、プロ野球選手の名前だけ。「博士」とか、「家政婦」とか、「ルートくん」とか、みんな記号。
記号。
そうか。
この話の登場人物は、みんな記号。
どこの誰でもいい。
どこかの誰かの話。
だから、自分のことでもいい。


仕事帰りの暗い夜道、「数」について考えた。
数はふしぎ。3個のチョコレートも、前から3番目に並んだ列も、3分後に来るバスも、3月生まれも、みんな3。
数は何でも受け止める。分け隔て無く。

博士は「素数」が好きだったけれど、「素数以外の数」は、名前があるのかな。
博士は子どもを素数として扱ったけれど、わたし自身は素数では無いと思う。
自分の誕生日を上げるなら、ごくごく平凡な素数が組み合わさってできている。一つは自然数の半分が約数に持つ素数だし、もう一つもそれなりに多い。
かけ算九九を習ったとき、18とか、24とかが好きだった。九九表に何度も登場するこれらの数は、たくさんの数で割れる。子どもみんなが集まって、お菓子を分けたとき、多くの場合でケンカをせずにすむ。
わたしは大きくなるにつれ、いろいろなものを取り込んできたので、解体すればいくつもに分けられる。たくさんの約数は、きっと、誰でももっているような、ごく平凡なものだろう。
でも、組み合わせは自分のもの。
素数以外のわたしの数の名前は分からない。
でも、名前がなくても、わたしはいとおしく思う。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
再読レビュー
再読レビュー日 : 2012/05/12 
映画をビデオで観ました。
ほぼ小説の通り、忠実に描かれているように思います。
2時間で解決するためには、理解の助けが必要だからでしょう。小説では説明されていなかった数学の解釈が息子のルートくんによって語られていたり、博士の過去がより詳しくなっていたりします。
「博士が愛した数式」が何かを言い切っていたり、家政婦さんと博士の関係が語られたりもしていますが、自分とは解釈が違っていました。
ただ、鳥がさえずり、柔らかな日差しの中で、ほほえみを浮かべながらいたわり合って生きる美しさがありました。
博士の愛情の一直線さに、泣けました。
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このブクレポへコメント

大貫友宏さんがこのブクレポにコメントしました

大貫友宏
大貫友宏さん2012-05-14 09:34:22

100あり!達成ですね。おめでとうございます(^^)

3ki
3kiさん2012-05-14 21:21:50

ありがとうございます。
勢いだけで書いていたものですから、荒いところも多いと思います。
本の良さとみなさんの励ましのおかげです。

トグサさんがこのブクレポにコメントしました

トグサ
トグサさん2012-05-08 22:24:12

素敵な小説に負けないくらい素晴らしいレビューですねー。
自分のレビューを、書き直したくなりました(笑)
僕は、いわば造り物である小説とか映画で泣かない人だったのですが、この原作の映画を見て、思わず少年が野球をするシーンだったかで涙しました。
「こんなにも美しい世界があるのか。」と。
美しいとは景観の事ではありません。人の心の事です。
もし、ご覧になってなければ、クロサワの弟子の一人・小泉監督の映画もいいですよ^^

3ki
3kiさん2012-05-08 22:41:23

ありがとうございます。
映画、まだ見ていません。
こんなに素敵な原作なら、良さそうだなあ、と、休日にでも探してみようかと思いました。
心の中の美しさを映像で描けている、というのはとても楽しみです。

tenkiya
tenkiyaさん2012-05-08 22:42:19

私も映画大好きです。都合3回ほど通して観ていると思います。
パンフレットにも載っていますが、「博士」と「√くん」と「家政婦さん」が手をつないで、池のほとりに立っているシーンが好きです。これはまさに博士の愛した数式「e^πi+1=0」を情景で表現しているのではないかと勝手に解釈しています。

3ki
3kiさん2012-05-08 22:51:47

temkiyaさんのアイコンの、eとπならもう一つ何故iではなくγなんだろう、というのは、数学的実力が上がれば自ずと理解されるのでしょうか。
わたしは「博士の愛した数式」は、「世界の有り様」なのだと思っています。オイラーの数式も偉大で、いちばんにはそれでしょうが、神の手帳に記されたのは、この世界そのものだと。

これだけのオススメがあれば、映画もきっと、とても素敵なのでしょうね。TUTAYAのカードがとっくに切れている、と、嘆いていてはいけませんね。休日に、探してみます。楽しみです。

tenkiya
tenkiyaさん2012-05-08 23:20:53

とりあえずアイコンは実数で揃えてみました。
γ=0.5772156649……は「オイラー定数」と呼ばれる実数です。実は、無理数っぽいのですが、本当に「無理数であること」は証明されていません。eとπは証明されているのですが……。

3ki
3kiさん2012-05-08 23:32:57

γを我慢して学習しよう。……すみません、ダジャレです。思いもかけず、秘密が解き明かされてしまいました。
世界はいつも突然です。
tenkiyaさんは、γに割り切れない想いがあるのですね。

因みに、うちの猫の名前は「えん」といい、縁と円からとりました。なので、オイラーの「e^πi+1=0」は、わたしと愛猫が波のように戯れているようで親近感があります。「i=わたし」はおこがましいのですが。

3kiさんがこのブクレポにコメントしました

3ki
3kiさん2012-05-08 23:11:06

こっそり書いておきますが、素数以外の2以上の自然数にもちゃんと「合成数」という立派な名前があるそうです。
きっと聞いたことはあるはずですが、「素数のカリスマ性」にうっかり八兵衛をしてしまいました。
修行し直しです。

とらのゆめさんがこのブクレポにコメントしました

とらのゆめ
とらのゆめさん2012-05-08 08:33:50

『猫を抱いて象と泳ぐ』で小川洋子さんが美しいものは物語になると書いていたのが印象的でした。 数式も美しいですものね左右のQAが同じものだなんて世の中にそう無いものね。

3ki
3kiさん2012-05-08 21:17:35

左右釣り合ったシンメトリー。
そうか。タージマハルのような美しさを鑑賞すれば良いんですね。
「意味じゃない、感じるんだ!」
と、念じたいと思います。(*´Д`*)

とらのゆめ
とらのゆめさん2012-05-08 22:46:20

なるほどですね

hi2515さんがこのブクレポにコメントしました

hi2515
hi2515さん2012-05-08 17:06:12

イイですね素敵な個性的なレポだと思います。私は、まだ数字と聞くだけで頭痛の世界から飛び出せないでおりますが・・・

3ki
3kiさん2012-05-08 21:22:56

小説はいつも何を書いて良いか分からないので、感想だけを軸に書いてしまいます。
最近数学を見かけても、柱の陰に隠れなくてすむようになってきました。\(^^@)/

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