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書誌データ

小説・エッセイ
太田出版
2013年 02月 発売
282P
9784778313531

内容紹介

敏腕編集者・牛河原勘治の働く丸栄社には、本の出版を夢見る人間が集まってくる。自らの輝かしい人生の記録を残したい団塊世代の男、スティーブ・ジョブズのような大物になりたいフリーター、ベストセラー作家になってママ友たちを見返してやりたい主婦...。牛河原が彼らに持ちかけるジョイント・プレス方式とは―。現代人のふくれあがった自意識といびつな欲望を鋭く切り取った問題作。

おすすめポイント

敏腕編集者・牛河原勘治の働く丸栄社には、本の出版を夢見る人間が集まってくる。現代人のふくれあがった自意識といびつな欲望を鋭く切り取った問題作。

このサイトのみなさんも、ご用心!

3

この作品を読んだ正直な感想は、「こんなことを書いてしまって、大丈夫なのか?」というものだった。それほど衝撃的な内容なのである。


出版社の丸永社は、「ジョイント・プレス」という出版方式で、収益を伸ばしていた。「ジョイント・プレス」とは、作者に出版費用の一部を負担してもらうというものだ。しかし、それには、とんでもない罠が潜んでいるのだ。


ターゲットは、新人賞に応募してきた人などから選ぶ。大賞は逃したが、私の中では一番よかったと思うので、出版しないのは惜しい、みたいな感じで、作者をその気にさせる。その人のタイプによって、口説き方の手口を変えてくる。そのやり方は、拍手を送りたくなるほど見事だ。そんなことを言われたら、確かにその気になってしまうだろうと思うものばかりだ。そうして契約までこぎつけ、200万円前後の金額を手に入れるのだ。これは、実際にかかる出版費用を考えると、ぼったくりとしかいえない金額らしい。


しかし、誰もだまされたとは思わないどころか、幸福感に満ち溢れてしまうのだ。編集部長である牛河原は言う。「我々の仕事は、夢を売ることだ」と。しかしそれは、読者に対してではない。本を書いた作者に対してのものなのだ。


この作品では、そこまで書いていいのかと思うくらい、作家や文学賞に対する批判が書かれている。先日の本屋大賞の受賞インタビューで、直木賞を受賞するよりうれしいと語っていたが、その言葉には、この作品で書かれていたような気持ちが込められていたのかもしれないと思った。


終盤では、同じような出版方法を始めたライバル会社が出現し、なんとかその会社をつぶそうとする。そして、ライバル社に対抗するため、ブログを頻繁に更新しているブロガーたちも、ジョイント・プレスのターゲットになる。私も含め、このサイトのみなさんも用心しなければと思った。


丸永社のやっていることも、どう見ても真っ当な商売とはいえないはずなのだが、ライバル社だけをつるし上げる形になっていた。(確かに、ライバル社の方が、格段に阿漕な商売をやっていたのだが)それでいいのか?このまま終わってしまうのか?と思っていたのだが、最後に、ささやかな救いがあったので、ホッとした。


この作品によると、日本人は世界で一番自己表現をしたい民族なのだそうだ。この作品は、その心理を巧みに利用した悪徳商法を、実にリアルに描いていた。表紙で、本の上にバクが乗っているというのは、なんとも皮肉だと思った。


今、最も注目されている作家の一人だと思うので、大いに期待して読んだのだが、ちょっとがっかりというのが、正直な印象だ。出版業界の裏事情などもわかり、読んでいて面白いことは面白いのだが、それだけで終わってしまった感じだ。この方の作品なので、もっと深いものを期待していたのだが、自分の中の不満などをぶちまけているだけのような気がしてしまった。


21世紀の現代で小説を喜んで読むという人種は希少なのだそうだ。そんな人種が楽しく集っている、このサイトに乾杯!

+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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このブクレポへコメント

mimynekoさんがこのブクレポにコメントしました

mimyneko
mimynekoさん2015-06-17 18:07:11

最期の一文に激しく同意して乾杯させていただきます。

まーち
まーちさん2015-06-17 19:21:00

ご賛同いただき、ありがとうございます<(_ _)>

705番目の宇宙さんがこのブクレポにコメントしました

705番目の宇宙
705番目の宇宙さん2014-04-21 21:15:39

へえー、そういう内容の本だったんですかぁ。私も書く側になりたくて少しだけそのような仕事をしたことがあります。が、いざ自分の文章が「商品」になるとかなり恥ずかしいことに気がつきます。それで、自分で書いたものが活字になった時点で自分で読み返したことがありません。ここのブクレポも下手な人のカラオケ状態で、自分に酔って歌っているようなものなので、これを書籍化しましょうなんて言われたら・・・・、やっぱりうれしいかな(苦笑)。

まーち
まーちさん2014-04-21 22:48:16

このサイト、小説家になりたかったという方が、結構多いですよね~。この本に書かれていたようなことは、実際にあるようなので、本当に気をつけないといけませんね。

705番目の宇宙
705番目の宇宙さん2014-04-21 23:02:15

自分がほしい才能と、自分が持っている才能は違うことが悲劇の始まりだったりして。戒めのためにも読んでおこうと思わされる作品ですね。

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705番目の宇宙さん
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