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書誌データ

小説・エッセイ
KADOKAWA
2015年 07月 発売
397P
9784041025284

内容紹介

勤め先の仏壇仏具販売会社はブラック企業。同棲していた彼女は出て行った。うつうつと暮らす潤は、日曜日、明日からの地獄の日々を思い、憂鬱なまま、近所の夏祭りに立ち寄った。目に留まった金魚の琉金を持ち帰り、入手した『金魚傳』で飼育法を学んでいると、ふいに濡れ髪から水を滴らせた妖しい美女が目の前に現れた。幽霊、それとも金魚の化身!?漆黒の髪、黒目がちの目。えびせんをほしがり、テレビで覚えた日本語を喋るヘンな奴。素性を忘れた女をリュウと名付けると、なぜか死んだ人の姿が見えるようになり、そして潤のもとに次々と大口契約が舞い込み始める―。だがリュウの記憶の底には、遠き時代の、深く鋭い悲しみが横たわっていた。

一匹の琉金に隠された、切なく悲しい輪廻の秘密

4

江沢潤(29歳)の勤務先は、仏壇仏具を販売するブラック企業。同棲していた恋人には出て行かれてしまい、鬱状態の日々を送っていた。
そんな彼は、近所の夏祭りに出かけ、金魚すくいをする。彼の目に留まったのは、一匹の琉金だった。祖父仕込みの金魚すくい技で、その琉金を手に入れ、帰りに立ち寄った本屋で、「金魚傳」という本を入手し、部屋に戻った。
ところが、深夜に目覚めると、瓶の中に入れていた金魚はいなくなっていて、床のいたるところが濡れているのだ。そして、一人の女性の姿が!信じられないが、金魚が美女に姿を変えたらしい。

といっても、この作品、王子様に恋をして、人間に姿を変えた「人魚姫」のような話ではない。潤が、『リュウ』(琉金だから)と名付けたこの金魚(というか、女性)には、とても切なく悲しい過去が隠されていたのだ。彼女は、もともとは、1700年前の中国の女性で、婚約者を、無実の罪で、無残に殺害されたのだった。沼に飛び込んだ彼女は、金魚となってよみがえり、輪廻を繰り返して、婚約者を殺した一族の末裔に、復讐をしてきたのである。
中国→琉球→長崎と、輪廻を繰り返しながら生まれかわっていったリュウの物語が、現代の話と並行して描かれていくのだが、その物語そのもののつながりも、その物語と、現代の話とのつながりも、実に見事なのである。

しかしながら、ユーモラスな作品でもあるのだ。前回の輪廻から、かなり年月が経っているらしく、リュウの言葉遣いは、非常にぎこちなく、時代錯誤な感じなのだ。二人の会話が、微妙にかみ合わないのも楽しいし、テレビやDVDを観るのが大好きなリュウが、それらのセリフを覚えて使いたがるのも面白かった。えびせんが大好物というのも、なんともいえなかった。

潤の仕事の関係と、リュウに必要な、「オキチモズク」を探すために、二人は、潤の母親が住む、長崎に向かう。しかしそれは、まるで、導かれたかのような旅だったのである・・・

リュウと出会ってから、なぜか、死者が見えるようになった潤。以前は、死にたいとまで思っていたのだが、死者たちとかかわっていくうちに、生きることの大切さに気付いたようである。そして徐々に、リュウの存在が大きくなっていく潤。しかし、二人を待ち受けていた運命は、あまりにも残酷だったのである・・・

この作品、内容紹介に書かれた、「金魚が美女に・・・」というのを読んで、一度、スルーしたのだが、「王様のブランチ」で紹介されたのを観て、図書館に予約を入れた。多少気になる点はあったが、ミスリードっぽい部分もある、とてもよくできた作品だった。

“すべては繋がっている”
“巡る輪はいくたびも同じ場所へ戻る”

「金魚傳」の作者であり、潤とも関係してくる、長坂常次郎の言葉が、この作品を象徴しているかのようだった。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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