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全てを記憶できる犯人と、人が良すぎる被害者が・・・ » « 【ネタバレ】表面上の数字にだまされちゃダメ!
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書誌データ

小説・エッセイ
光文社
2016年 09月 発売
270P
9784334911225

内容紹介

「警視庁最悪の警部」大〓見(おおべしみ)に殺害予告か―ついに神の鉄槌がおりる!?本格ミステリーの聖域を踏み荒らした男が帰ってくる。今度は、本格ミステリーからさらに芸術の世界まで生き贄に。常に話題作を生み出す著者が、ミステリーへの強すぎる愛と、芸術への深すぎる造詣をこれでもか、と注入して生まれた痛快にしてご意見無用、巧緻にして油断大敵な怪しき力作!

路線変更!

4

前作(http://bookrepo.com/book/show/2884602)は、本格ミステリ界への挑戦状のような作品だったが、今回は、路線を変更したようである。
今回の“ターゲット”は、芸術の世界。といっても、やはり、脱力系のミステリであることに変わりはない。

第一部 大癋見vs.芸術探偵
『盗まれた逸品の数々』  元華族である、東薗路(とうおんじ)家で、盗難事件が発生する。当主の是清氏は、あまりのショックで気絶してしまったのだが、その直前に、盗まれた品物名を書き残していた。盗まれたのは、「椿山の花鳥画」「田中老人の彫刻」「鈴木ショーネンの掛け軸」「王義之の書(真筆)」。「椿山の花鳥画」と「王義之の書(真筆)」が、本物だったら、大変なことである。
しかし、芸術探偵こと、神泉寺瞬一郎は、是清氏のメモの、本当の意味を見抜き・・・
──「田中老人」と「鈴木ショーネン」にはびっくりだった。それにしても、犯人、まぬけ過ぎ。

『指名手配は交ぜ書きで』  二人組のスリが逮捕されたのだが、名前もわからない状況だった。そこに通りがかった大癋見警部は、何も聞かずに、彼らの名前を当ててしまったのである。その理由は、あまりにもばからしいのだが。

大癋見警部殺害未遂事件  警察署内の大部屋で、大癋見警部は、私用の手帳を拾う。そこには、「大癋見警部はコロス」と書かれており、自分の殺害計画を企てていると思った彼は、持ち主を問い詰めるのだが・・・

『ピーター・ブリューゲル父子真贋殺人事件』  フランドル絵画の評論および鑑定の一人者である、太田垣実の死体が発見される。調査を進めると、庭の植え込みの中から、鑑定覚書の紙片が発見される。しかし、その作品は、家中捜しても見つからず、強盗殺人かと思われた。3人の容疑者が浮上するのだが、事件の真相は、意外なもので・・・
──ブリューゲルに関する蘊蓄がすごすぎる。

第二部 とある音楽評論家の、注釈の多い死
この話は、音楽評論家の松浦暢弘という男性が殺害された事件を描いたものなのだが、各ページは、下から5分の2くらいの所に罫線が引かれ、上が本文で、下が注釈というふうになっている。タイトルにも書かれている通り、とにかく、注釈が多いのである。
まず、冒頭で、その、注釈を担当するという、増渕尚志という人物の自己紹介と、この話は、音楽業界の専門用語が少なからぬ数出てくるため、彼が、註をつけることになったと書かれている。

大癋見警部たちは、被害者のパソコンを調べ始めるのだが、その中のデータから、コピペされた音楽評論や、《㊙ 褒めているように見せかける表現集》とか、【㊙ アラ探し集大成】などのファイルが見つかったのである。それらの内容を、増渕氏が、ていねいに(?)解説してくれるのである。

しかし、被害者の部屋から、あるものが発見され、犯人が明らかになるとともに、この話の、本当の構造が明らかになるのである。

この作品に、ミステリの常識を期待してはいけない。芸術に関する蘊蓄はとにかくすごいが、ミステリとしては、完全に脱力系である。これほど、主人公が活躍しない(というか、どちらかといえば、邪魔)作品も珍しいだろう。大癋見警部、優秀な(でも、変わり者が多い)部下に恵まれて良かったねと思っていたら、最後でひと働き?

個人的には、こういう作品も好きである。ただ、「芸術探偵シリーズ」を読んでいないことが、ちょっと悔やまれる。

プロの書評家の方々も、《㊙ 褒めているように見せかける表現集》を使っているのだろうか、なんてことを考えてしまった。



余談だが、大癋見警部の祖先は、京都の能楽師なのだそうだ。「大癋見」とは、もともとは、能楽に用いられる能面の名前なのだそうである。でも、漢字変換には、いつも苦労させられるのだが。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
メモ
☆4個は、ちょっとおまけ
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