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書誌データ

小説・エッセイ
小学館
2017年 01月 発売
171P
9784093885256

内容紹介

記憶を手繰る、言葉を奏でる。静かに響きわたる著者初の音楽エッセイ。

目次

青少年のいる光景/音の発毛促進/ひとりのなかのふたり/ラの音/小川への微妙な感謝/宇宙暦1951/控えめな矜持/偽りの組曲/履行遅滞による損失はない/酸味のある音〔ほか〕

音の糸をほぐしていく、その手つきが伝わってくるエッセイ

4

堀江さんのはじめての音楽エッセイだそうです。

私はこのエッセイに出てくる主にクラッシック音楽について基本的な知識や教養が欠如しているために、おそらくは充分に理解しながら読めてはいないだろうなと、わからないなりに諦めて、それでも伝わってくるものがあることを期待して手にしました。


作者の音楽、音へのこだわりや親しみ方は、書かれる作品から受ける印象と同質です。

精緻で静謐で、物静かなけれど時にはしゃいでみる子供めいた表情も垣間見せる、そんな雰囲気です。

堀江さんの書かれる言葉は、今の日本語の文筆家の方がたのなかで、一番好きな質のもので、ストーリー性のやや稀薄な、どこへ流れていくのかもしれない、ただよう笹船のような不安定さも楽しめてしまいます。


堀江さんは、音楽的に恵まれた環境で育ったわけではなくて、ご出身は岐阜でしたか町に有名な音楽家が招かれて敵的な演奏会をする、などということはなかったわけで、主にFM放送で親しまれたそうです。

その後、大学に入って演奏会なるものにも親しみ、その一回性というか奏者と聞き手が存在して織りなす音の不思議を振り返って素直に書かれた言葉が、それぞれ短いのですが、「音楽」と向き合う精神を浮き彫りにしていくようで、堀江さんよりももっと貧しい私の音楽経験のなかでもうなずけるものがあって、その新鮮で斬新な切り口に感心しました。


のびかけたカセットテープや、ラジオにマイクを近づけて録音した音源など、ある世代以上の方がたならばうなずける、貧しい環境ながら内面的には想像力で補って豊かであった「音楽」がよみがえる印象です。

その上質なユーモアと柔らかな雰囲気が知的で好みです。


本書を読んだのが、母を耳鼻科に連れて行って、なかなか順番が回ってこない待合室でだったのですが、その後聴力検査を受けている母を待ちながら、もしかしたら自分も検査を受けてあの小さなピーピーいう虫の鳴き声のような音を確かめたほうが良いのでは、などと本の影響を受けて考えてしまいました。


感受性の問題なのか、再生機器が安くて性能がよくなって、懐具合も余裕ができ小さなコンサートならばいけるようになっても、あの頃の音との出会いや感性は戻らない貴重なものだったなと、感じさせる小さな音の糸をより合わせた一冊でした。

+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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