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書誌データ

教育・資格検定
文藝春秋
2009年 10月 発売
631P
9784163721903

内容紹介

日米最大の「密約」沖縄への核持ち込みを容認した佐藤・ニクソン極秘合意議事録とは?佐藤首相の「密使」として交渉にあたった著者が明かす密約成立までの全ドキュメント。

著者紹介

若泉 敬:昭和5年福井県生まれ。福井師範学校から東京大学法学部にすすむ。ロンドン大学大学院、ジョンズ・ホプキンス大学客員所員などを経て、京都産業大学教授に就任。佐藤栄作首相の特使として、沖縄返還交渉にあたる。平成8年7月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

“孤独なる闘い”の始まり/「沖縄が還るまで戦後は終らない」/隠密のホワイトハウス訪問/一九六七年日米首脳会談/幕間の一九六八年/ニクソン政権への移行期/総理の“核抜き”裁断/佐藤総理・岸元首相とニクソン大統領/“政治的ホットライン”の開設/“西部ホワイトハウス”サンクレメンテへの旅/沖縄の核、そして繊維/ニクソン大統領の“最後通牒”/佐藤首相の対案を携えて/ホワイトハウスでの極秘折衝/キッシンジャー補佐官と合作した脚本/核抜き、本土並み、七二年返還/絡みつく繊維/「後世史家の批評にまつのみ」/歴史の闇の奥深く

密使が背負った重すぎる責任

5

「核抜き・本土並み」との公約を掲げ、時の首相・佐藤栄作はアメリカ・
ニクソン政権と交渉に入る。しかし、ヴェトナム戦争が激化するなかで
アメリカはどうしても沖縄をアジアへの要石として自由に使用したいと
の思惑があった。

当然、表の交渉を担うのは外務省である。そしてもう一つ、水面下での
日米交渉のチャネルがあった。それを任されたのが政治学者であった
本書の著者、若泉敬である。

圧倒される作品である。2段組み600ページ超という物理的な面だけで
はなく、核密約までに至る交渉の過程の緻密な描写にもだ。

「沖縄の祖国復帰が実現しない限り、日本の戦後は終わったとは言え
ない」。佐藤栄作の強い思いを実現しようと、アメリカ側の思惑を探る
為とは言え、一民間人がハルペリンやキッシンジャーといった面々と
の腹の探り合いをするのだものな。

沖縄返還交渉はアメリカ側にいいように利用されたのではないかと
思う。アメリカにとって施政権がどちらにあるかは必ずしも問題では
なかった。基地さえ思い通りに試用できればいいのだから。

だから、「核抜き・本土並み」の「核抜き」に難癖をつける。ニクソンが
アメリカ国内で繊維産業の保護を公約としたことに絡めて、繊維問題
を持ち出して来るんだもの。

「有事の際の核の持ち込みやむなし」。ベストとは言えないが、ベター
な着地点がここだったのかと思う。

日本政府は、否、長らく続いた自民党政権は密約の存在を否定し続け
てきたが、機密解除になりアメリカ公文書館で公開されている文書から
は密約が存在したことが明らかになっているし、2009年にはそれまで
存在しないと言われていた核持ち込みと繊維問題について作成した
日米秘密合意議事録が佐藤栄作宅で発見されている。

黒子に徹した若泉敬はその後、研究生活に戻り、政治の世界からは
離れて行った。それでも本書を執筆したのは「歴史への責任感」から
だったのだろう。

その責任はあまりにも重かったのではないか。本書の英語版が発行
された後、若泉は自死している。なので、本書は佐藤栄作の密使の
遺書なのかもしれない。

すべての交渉過程を白日に下に晒し、黒子は去った。核密約の現実
をどう受け止め、沖縄の問題を解決するのか。今を生きる人々に残さ
れた課題ではないだろうか。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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