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本当に聞こえたらいいな » « これは手ごわい一冊です。
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書誌データ

絵本・児童書
福音館書店
2012年 04月 発売
184P
9784834027150

内容紹介

月曜日の朝、目覚めてみると、お父さんが牛になっていた。りっぱなツノを生やした、白黒まだらの大きな牛だ。お母さんもお姉ちゃんもぼくも、ただただボーゼン。とにかくエサはやんなきゃなんないし、おしっこやフンのしまつは大変だし、会社からはいろいろたずねてくるし、近所のおせっかいおばさんは首をつっこんでくるし...。ああ、ぼくたち一家は、いったいどうなっちゃうんだろう!?小学校中級から。

湿ったユーモア?

4

動物が出てくる児童書を日米で二冊手にしました。

一冊がp・マクラクランさんの「犬のことがが聞こえたら」でもう一冊が本書、「お父さん、牛になる」です。

作者の名前は(はれいすいせい)と読むのだそうです。詩人として朗読会等の活動はされているようですが、単行本はこれ一冊かも知れません。


ある日、人が何者かに変身していた。フランツ・カフカの「変身」が先駆けでしょうが、それ以来人は多くの物に書物の中で変身してきたように思います。

そして今回は牛です。

ありふれた日本家屋のなかに忽然と現れた雄牛。

それまで来ていたらしいジャージーの破れたきれっぱしが足元にまとわりついていることから、どうやら父親の変わり果てた(?)姿らしいと想像するのですが、まずは牛になった父親に気遣うことなく流れていく日常との関係を何とかしなくてはなりません。

つまり父親が会社を休むことを知らせなくてはならないのです。

それが一日ならばどうといったことはないのかもしれませんが、数日たっても父親は牛のままです。会社にご迷惑をかけていはいないだろうか、と母親をはじめ心配するのですがと言って様子を見に来たいという会社側の希望は固辞するしかありません。家にいるのは牛なのですから。


その後、父の会社の後輩と町で出会い、意外なことを知ります。

父がいないことで仕事に支障は出ていないのだが、会社のメンバーで作っている草野球のチームが困っている。実は父親はエースピッチャーだったというのです。

その他にも、宴会では流行の歌謡曲を愉快に歌って見せる盛り上げ役だった父親の姿も見えてきます。


そして現実的な問題も。

牛が食べる食事の量、およびその後排泄される糞と尿の始末の問題です。

糞をトイレに流そうとしてもその量と臭いに圧倒される息子の悠一はうんざりしてしまいます。

ゴミも当然増えて、近所のうるさい女の人に目を付けられてしまいます。

それでなくてもモーモーと鳴き声がうるさいのですから。

確かめに来たうるさい女性の追及をあと一歩でかわし、あわれ牛になった父親は物置に押し込められてしまうはめに。


その後、山梨のお祖母ちゃんがやってきて、さすが牛になっていても息子だと見破り農場をやっている山梨に連れて帰ることにします。


母親は牛になった父親に代わって家計を支えるために、以前やっていたイラストレーターに戻り帰って元気になるのですが、さてお父さんは人間に戻れるのか?


糞の始末や臭いがついてしまって、などというウエッティーなリアリティが日本的だなと感じました。

そういえば本家「変身」は毒虫になったザムザは死んでしまうのだったなと、そんなことも思い、頑張れお父さんとなんだか自分のことのように声援を送りたくなる始末です。

これは湿度の高い日本のファンタジーだなと感じた次第です。

+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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このブクレポへコメント

あきらパパさんがこのブクレポにコメントしました

あきらパパ
あきらパパさん2017-05-14 22:50:11

「湿度の高い日本のファンタジーだなと感じた」とのことですが、最近の日本は、猟奇的ですからねぇ。『変身』ではグレーゴール・ザムザが死んでしまって家族がホッとしてピクニックなんかに行きますが。まさか児童書だから、それ以上の結末ってことはないと思いますが。

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