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書誌データ

小説・エッセイ
新潮社
2017年 04月 発売
345P
9784103534341

内容紹介

芥川賞作家にして、少女時代からの熱心な愛読者が、村上春樹のすべてを訊き尽くす。騎士団長とイデアの関係は?比喩はどうやって思いつく?新作が何十万人に読まれる気分は?見返したい批評家はいる?誰もが知りたくて訊けなかったこと、その意外な素顔を、鮮烈な言葉で引き出す。11時間、25万字の金字塔的インタビュー。

目次

第1章 優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない/第2章 地下二階で起きていること/第3章 眠れない夜は、太った郵便配達人と同じくらい珍しい/第4章 たとえ紙がなくなっても、人は語り継ぐ

川上さん、気合が入っています。

4

以前NHKのEテレでインタビュー番組に新海誠さんと出られていた川上さんを観て、興味を持ったことがありました。不思議な面もあって真摯に対象と向き合おうとする姿勢が新鮮だったからです。


その川上未映子さんが、新作長編小説「騎士団長殺し」を出されたばかりの(それ以前から始まっていたのですが)村上春樹さんに突撃インタビュー(とは書いてありませんが)を試みた興味深い一冊です。

それ以前にも「小説家という職業」という本で自身の小説を書くスタイルというか姿勢というか、をかなり手の内を明かす感じで書かれていた村上さんですが、今回もその書くスタイルというかを鋭い切り込みで興味深々で訪ねてくる未映子さんに時折は呆けたような交わし方をしながら(本当に覚えていないこともあるのでしょう、長く作家をやられていますから)ひょうひょうと答える春樹さん。

その温度差というか、余裕のもち方が面白く感じました。


村上春樹さんは長編小説にとりかかると一日原稿用紙十枚分をできるだけ守って書く、と以前から口にしています。

でもどうしても書けない時は、書けない内容がある時は、なんて未映子さんが訪ねると、そこは適当に書いておいてあとから精密な描写に入れ替えるのだ、と意外なお答えでした。

作品にはリズムがとても大切でそこを整えていくことを考えて書くとも。

ですが小説の書き方は教えられないとも、一見冷たく言い放つ村上氏。そこに秘めた矜持のようなものを感じます。

自分の作品は読みやすさを意識して書いている、とも口にされなるほどとも思います。


今回の「騎士団長殺し」は主人公の私が肖像画の画家という設定ですが、村上さんはこれまで絵を描いたこともなければ専門的な知識もなかったのですが、自身が小説、文章を書く手順や手法を想像で(!)絵を描く手順に当てはめて書いたのだと、いうことです。そしてそれが完成後、校閲を経るわけですがそんなに間違ったことを書いたわけではなかったとも言われていて、さすがというか感心しました。


以前から意識の下の地下室、それも地下二階にまで降りて行ってそこで初めて書けるのだと、そんなことを村上さんは口にされていましたが、そのあたりも未映子さんがイラストにしていて、わかり易いというか面白く感じました。

その際に地下一階を通るわけですが、それはいわば意識のカオスというか混沌の部分なわけで、そこを通る時はできるだけ何も見ないようにしてさっと降りていくのだ、という例えも面白かったです。


久しぶりの大作、長編小説を上梓された割には、一時の騒がれ方にくらべあっさりブームが過ぎてしまったような今回の「騎士団長殺し」ですが(さすがに出版数はたいした数出ていますが)これからその評価が徐々に明らかになっていくのだと思います。


そんな村上ワールドに例えばイデアという言葉からプラトンまで読み込んできた川上さんのやる気に脱帽です。(村上さんはプラトンなんて読んでいない。ぼくのイデアとプラトンのそれは別物です、と脱力の答えでしたが)

+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
メモ
題名は「騎士団長殺し」に出てくる屋根裏に住んでいたみみずくからきているのですが、雰囲気のあるいい題名だなと思いました。
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