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書誌データ

絵本・児童書
ポプラ社
2017年 02月 発売
328P
9784591153239

内容紹介

当然、あるとは思っていた。入学式の日には当然これが、自己紹介があるっていうのはわかっていた。言える。言える。言える。言える。―言えない。その帰りに受け取った、部活勧誘の一枚のチラシに、僕は心をとらわれた。中学の入学式の日、自己紹介の場から逃げ出した悠太の葛藤と、出会いそして前進の物語。

吃音症の少年を支える人たち

3

昔は「どもり、どもる」と平気で言っていたように思います。差別的な気持ちがそこのあったのかどうか、定かではありませんが、一部過剰にそのような表現を自主規制する社会に住んでいる以上、やはり吃音と表示します。


ポプラ社小説新人賞の応募作で最終選考に残った作品を改稿して出版にこぎつけたそうです。

ポプラ社というと以前の「kagerou」の騒ぎからいいイメージがないのですが、そして本書も読みだしてすぎにあれれっとなったのですが、読み進めるうちに作者の真摯な姿勢にうたれ読了しました。

作者も同じ悩みを持たれているそうです。

私なんか逆に人前でしゃべるのが得意というかうるさいというか、そんな質でしたから「男のくせに」とよく言われました。沈黙は金、雄弁は銀の時代でしたから。


物語は中学校に入った主人公、悠太が自己紹介の場面でプレッシャーに耐えきれず仮病をよそおって保健室に逃げ込んだ入学式の日からはじまります。

その帰り道、部活の勧誘でなぜかチラシを手にしてしまいます。そこには「しゃべるのが苦手な人でも大歓迎。発音の方法などていねいに教えます」とあったのです。

もちろんこれは健常な人が対象の話だと、そう思うのですが何故かまた放送部を訪ねてしまいます。

でも自分の名前も言えないことに嫌になって飛び出してくる悠太。そこでぶつかったのが同じクラスのとなりの席の女の子でした。

彼女もその後、訳あって放送部に同時に入部することになります。

喋れないという悠太の叫びに先輩の立花と一緒に話すのはみんなわたしたちでするから、とまで言ってくれて入部が決まります。

そして彼女、古部さんのアニメキャラ好きや将来アニメの声優を目指していること、そして彼女の考えた特訓など悠太を取り巻く環境は少しずつ変わっていきます。


吃音って普段一人きりの時は支障なく喋れたりするのだそうです。対人というか緊張すると声が出てこなくなる。

つらいだろうなと思います。

主人公の悠太はそのつらさを根限り背負って緊張しまくって、つまりまくってそれでも少しずつ話そうと、伝えようとし始めます。

それには気づかなかったけれどつらい思いをしていた同じ中学の三年になった演劇部にいる姉も関わっていました。

古部さんも放送部の立花先輩も姉もそしてぶっきらぼうな話し方をする担任の校内唯一の二十代独身女性教諭(なが!)椎名美雪先生も見えないところで随分工夫し気遣ってくれているのでした。

そのおかげで人前で詰まりながらどもりながら話せるようになっていく悠太。


けして上手な書き方ではないと思います。むしろ不器用でごつごつした文章です。

でも書きたいことがある、伝えたいことがあるという情熱が本から伝わってきました。


さて椎野さん、次はどんな作品を書かれるのでしょう。次作が作家として生き残るための勝負のように思います。


+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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