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書誌データ

新書・文庫
東京創元社
2003年 01月 発売
295P
9784488425029

内容紹介

小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが...『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。

著者紹介

貫井 徳郎:1968年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。’93年鮎川哲也賞に応募した『慟哭』でデビュー

あとがきも含めて一つの作品

3

貫井さんの代表作というと時系列に「慟哭」→「プリズム」→「愚行録」らしいですが、たまたま私が読む順番が「愚行録」→「プリズム」となっており、「慟哭」まで読むことになるだろうと思っています。

それはさておき、事件としては、小学校教師が自宅で死体となって発見されました。アンティーク時計が頭に当たり死亡したわけですが、上から落ちて当たったのか、殴られたのか分かりません。胃の中と食べかけのチョコレートからは睡眠薬が検出されます。そして窓ガラスが切られて鍵が開けられてました。

ここから、被害者の関係者(生徒、同僚、元カレ、不倫相手など)の推理が始まります。私はそれほどミステリーファンでもなく、ミステリーについての知識もあまりありませんが、イメージでは、事件が起こり、被害者や容疑者等の「人物像」が明らかとなり、(名探偵がなにかが)推理をし、徐々に「事実」が明らかとなることにより、論理的に犯人が判明していくというのが一般的だと思っています。

では、現実の世界で、「人物像」って簡単に明らかになるのでしょうか?自分のよく知っている人で「その人はこういう人だ」と思っている人のことを、他の人が全く違う印象をもっているということはよくあることだろうと思います。

人間のように複雑なものを他人が簡単に定義付けるのはほぼ不可能だろうと思います。実社会でもサラリーマンとして偉くなった人が、よく「私は何の能力もないが、人を見る目だけはあるんだよ」的なことを言いますが、思い上がりも甚だしいとしか思えません。

話が逸れましたが、先ほど徐々に「事実」が明らかとなり事件は解決に向かうと書きましたが、「事実」が明らかにならなければならないほど、推論の幅は広がっていきます。

「事実」が少なければ、推論は「人物像」という主観に限りなく影響される。「人物像」が人によって違うということになれば自ずといくつもの推論が出てきます。

このようにこの作品は、通常のミステリのシークエンスを逆手に取り、論理が収束していくのではなく、拡散していくというところに最大の特徴があると思います。

京極夏彦の京極堂シリーズもある意味同じです。主観、思い込み、心理を巧みに使って登場人物に幻視を見させる。モチーフに妖怪を使うところが新しかったです。

そして、最後の推論では、驚きの推論が披露されます。

一般的なミステリのイメージを持って読むと、ちょっとすっきりしないと感じましたが、あとがきによって、ミステリー文学論や作者の意図が明かされます。そこまで読むと何か納得できました。本格的なミステリーファンの方に評価される作品かもしれません。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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