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書誌データ

小説・エッセイ
講談社
2014年 06月 発売
188P
9784062189699

内容紹介

昔の男から赤ん坊を預かった女。血のつながらない息子とのかけがえのない日々を詩情豊かにつづった傑作長篇。

昔の男性に託された男の子を育てる日々

3

赤ん坊を預かって十年。その時に置いていったお金「800万円」には手を付けないようにしようと思いながら、やむなくいくらか使ってしまったわたし。

山尾という少し変わった名をつけられた十歳になる少年と暮らす日々を、たんたんと綴った小池さんらしい、という印象の作品です。
山尾という名は百人一首の柿野本人麻呂の歌
「あしびきの山鳥の尾のしだり尾のななながし夜をひとりかもねむ」からとったのだと男性から聞きます。
でもだから、とか思いますよね普通は。
それで納得して育てるわたしも独特です。
ふくませてみたらと母親に言われ乳房をふくませて噛まれてその痛みが忘れられないとか、勤め先のせんべい工場でのすこし不思議な工程、仕事ぶりなど些細なできごとが印象に残る作品です。

おせんべいにカシューナッツをのせる工程で、どうしても乗せる位置が偏ってしまう女性が出てきてその女性を見守りながらつぶやくのが
流れているベルトのうえで、カシューナッツを中央に置くためには、どのタイミングでカシューナッツを手から落としたらよいかということが分かってくる。そう、ここでは、わたしたちは巨大な眼、そのものになるのだ。」です。

喉の奥に穴があって、臭い垢がたまりときどき取れてきて、などと真面目に書いてあるのも変でおかしいです。でも実際に「臭栓」とかいってそんな臭い球が出てくることがあると知ってもっとびっくりしました。

山尾という少年も独特で少し言葉が遅く、にその時にわたしをはじめてカーと呼び、それが可笑しいと笑う子です。
そして十歳になっても宿題をやっていかない、みんなが宿題をきちんとやってきている、と驚く子でもあります。

その後、わたしは以前勤めていた編集プロダクションで知り合った先生、東山先生と再会し飲みに行ったりと、どこか川上弘美の「センセイの鞄」を思わせる雰囲気も醸し始めるのですが、わたしの両親は年老いてしまい何もかも面倒になってきている、けれど夫婦で「南京玉すだれ」を習いマスターして各地を慰問に訪れるという、また独特の雰囲気を持った人たちでもあります。

山尾という妙に自立していそうな少年と母親未満の育て親の不思議な物語です。
行間に漂う奇妙な脱力感が何とも言えない味わいでした。
かわった小説という印象です。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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