ブクレポ
ブクレポってどんなサイト?
login_header
新規登録(無料)
login_header
ようこそゲストさん 
  • ログイン
  • ブクレポとは?
  • ヘルプ
  • ホーム
  • 本をさがす
  • ブクレポをさがす
  • ユーザをさがす
まーちさん 
40 あり!
あり!
このブクレポを評価しよう!あり!とは?
+5あり! +5あり!を取り消す +5あり! +3あり! +3あり!を取り消す +3あり! +1あり! +1あり!を取り消す +1あり!
このブクレポにあり!した人
「電光影裏斬春風」 » « 人間は、何ごとも測らずにはいられない? <おまけレ...
book_report_header

書誌データ

小説・エッセイ
文藝春秋
2017年 07月 発売
338P
9784163906850

内容紹介

ギリシア神話に登場する、義憤の女神「ネメシス」。重大事件を起こした懲役囚の家族が相次いで殺され、犯行現場には「ネメシス」の血文字が残されていた。その正体は、被害者遺族の代弁者か、享楽殺人者か、あるいは...。『テミスの剣』や『贖罪の奏鳴曲』などの渡瀬警部が、犯人を追う。

狙われた、懲役囚の家族たち!

4

埼玉県熊谷市に住む、65歳の女性が殺される。
現場には、「ネメシス」という血文字が残されていた。
捜査にあたった、埼玉県警の渡瀬は、その言葉の意味を考えた。
「ネメシス」というのは、ギリシア神話に登場する女神なのだが、復讐の女神と誤解されることが多いらしい。
正しくは、「義憤の女神」と訳すべきのようである。

被害者の女性は、凶悪犯の母親であることがわかる。
離婚して旧姓に戻り、息を殺すように生活していたのだ。
「ネメシス」という言葉を、「復讐」という意味で捉えれば、二人の、何の罪もない少女を無差別に殺害したにも関わらず、死刑にならずに懲役刑となった犯人の身代わりに、復讐されたと考えられるだろう。
しかし、「義憤」という意味で捉えれば、それは、日本の司法制度に対する義憤にかられたテロともいえる犯罪であり、容疑者の範囲は、想像もつかないほど広がってしまうことになるのだ。

被害者の遺族たちのアリバイも証明され、捜査は行き詰っていた。
そんな中、第2の事件が発生する。
今回の被害者は、懲役囚の父親であり、現場には、やはり、「ネメシス」という血文字が残されていた。
殺害の方法は、両方とも、懲役囚となった犯人が、被害者を殺害したのと同じだった。

警察は、「ネメシス」という血文字のことは、公表していなかったのだが、ある新聞記者が情報をつかみ、スクープされてしまう。
すると、世間は、「ネメシス」と呼ばれるようになった犯人を賞賛するような意見が大半を占めるようになったのである。
それは、日本の司法制度に対する、国民の不満の表れだった。

そんな中、群馬県に住む女子高生が、何者かにつけ回されていることに気付く。
彼女は、その人物は、ネメシスなのではないかと考えたのである。
というのも、彼女の父親は、女性を殺害し、懲役囚となっているからだ。
警察に身辺警護を依頼した彼女に対し、渡瀬は、規則違反である、おとり捜査に協力するように頼むのだった。
作戦は成功し、彼女が襲撃される寸前で、「ネメシス」を逮捕することができたのだが、「ネメシス」の正体は、意外な人物で・・・

今回の作品、犯人は意外な人物だったが、あっさりと刑が確定してしまう。
中山さんの作品なのに、こんなにあっさり終わってしまっていいの?と思っていたのだが、それは渡瀬も同じだったようで、何か、ひっかかるものを感じていたのだった。
その予感は的中し、終盤で、「ネメシス」、というか、逮捕後、本人は「ネメシスの使者」だと言っているが、犯人の、本当の目的が明らかになるのである。

この作品では、渡瀬と親交(?)のある、検事の岬恭平も登場し、捜査に協力することになる。
というのも、最初の事件の被害者の息子の裁判を担当したのが岬だったのである。
岬と渡瀬は、最初の二つの事件の原因となった事件は、両方とも、同じ裁判官によって、死刑が回避されていたことを発見する。
その裁判官は、死刑廃止論者だと思っていたのだが、ラストで、その裁判官の真意が明らかになる。
それは、ゾゾ~ッとするようなものだった。

今回の作品では、死刑制度を中心に、日本の司法制度というものについて考えさせられるとともに、加害者の家族に、どこまで責任があるかということについても考えさせられた。
そして、著者の、他のシリーズで登場する、ピアニストの岬洋介に対する、父・恭平の、複雑な思いも描かれている。

さまざまな作品で、死刑制度の是非について取り上げられているが、答えは、簡単には出せないだろうという気がする。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
タグ
メモ
余談だが、最初の事件の現場となった、埼玉県熊谷市。「あついぞ!熊谷」というキャチフレーズは密かに廃止となったようでである。
book_report_footer

ブクレポの輪

ブクレポの輪とは?

このブクレポへコメント

 この書籍のブクレポ

ブクレポはまだありません。

この書籍のブクレポを書いてみましょう!

  中山七里の書籍のブクレポ

ミステリにしなくても・・・
秋山善吉工務店
3
あり!:40     コメント:2
加害者は、隣に住む幼なじみ
翼がなくても
3
あり!:35     コメント:0
マスコミは謝罪しない!
セイレーンの懺悔
4
あり!:40     コメント:0