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書誌データ

小説・エッセイ
白水社
2016年 01月 発売
250P
9784560084793

内容紹介

3歳から東京に住む台湾人作家が、台湾語・中国語・日本語、三つの母語の狭間で揺れ、惑いながら、自身のルーツを探った4年の歩み。

目次

1(私のニホン語事始め/なつかしさよ、こんにちは ほか)/2(ペーパーガイジン/「投票」したい ほか)/3(母「國」語の憂鬱/幻の原稿 ほか)/4(イマジナジア―馬祖への旅(1)/台湾海峡の彼方へ―馬祖への旅(2) ほか)/5(失われた母語国を求めて/終わりの始まり)

台湾人で日本語で小説を書かれる温さん

3

「真ん中の子どもたち」という作品で芥川賞の候補作になった日本語で小説、そして本書のようなエッセイも書かれる温さん。
本書で「日本エッセイストクラブ賞」も受賞しています。

三歳まで台湾で育ち、父親の仕事の関係で日本に移り、その後ずっと日本で過ごされ高校、大学と進まれて外国人に日本語を教える仕事につかれた温さんですが、彼女の中には普通の日本人ならばけして思わないような、意識しないような「言葉」への疑問があったようです。
三歳までは台湾語と中国語を聞いて育ち、人より話すのが早かった温さんは、日本の幼稚園で言葉の壁にぶつかります。
そしていつしか日本語で物事を考えるようになり、改めて学びなおした中国語でしたが、なまじ中途半端に耳になじんでいてある程度話せたり分かったりするため、基礎をおろそかにしたというかその後苦労されたようです。

けれど台湾という国は日清戦争で日本に割譲され徹底的な日本の教育で、当時の人たちは日本語で話せるようになり、その後大陸から逃れてきた蒋介石らの手で独立して日本語から中国語へと転換します。

けれど中華人民共和国の言葉と台湾の言葉では文字の簡略化というのか簡体語と呼ばれる日本の感じをもっと簡単にしたような文字に変わっていて、学ばないと台湾の方でも読めないことがあるとか。
私なんかそんな苦労をしたこともありませんので(英語など外国語は全くと言っていいほどお粗末なレベルですから)日本語オンリーでこれまでやってきたわけですが、それを母国語と外国語、そして外国語だけれど日常的に使っていて物を考えるときに浮かんでくる言葉、などと複雑な経緯をたどってマスターしてきた温さんの言葉の深みには到底及ばないいい加減な「日本語」使いだと言えます。

外国人ですから自動車の運転免許を更新する際にも「外国人登録証明書」の提示が必要になるとか、永住権を取られたそうですが、それにあたってまず「定住者」という申請をされたなどと読むと、知らないことばかりで感心し、日本で暮らすことの面倒さというか困難さを感じてしまいます。
けれど温さんらは国籍が台湾にあるわけで台湾の総統の選挙権はあるそうで、しかし作中には帰国した履歴がないので実際に選挙には参加できなかったとか、独自の事情があるのが分かります。
そして地図も載っていて驚いたのですが、台湾と中国の国境はかなり接しているのを知りました。
台湾といういわば島と大陸は離れていますが、大陸沿いの島々には台湾領のそれと中国領のそれが入り混じっていて、目の前が外国という状態のようです。

そんな事情の中で日本語で小説やエッセイを書かれている温さん。
こんどは芥川賞候補になった小説も読んでみたいものです。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
メモ
表紙の写真、何だと思いますか?
台湾の地図の上をあるく「ヤドカリ」です。
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