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書誌データ

新書・文庫
朝日新聞社
2004年 12月 発売
216,18P
9784022598660

内容紹介

「大量破壊兵器」という大義が崩れても、イギリスはなぜ、卑屈なまでにアメリカの戦争政策の後を追うのか。ブレアを戦争に駆りたてたのは、冷戦後の世界秩序のなかで再び覇権を握ろうとする“大英帝国”への壮大な野望だった。国内では、保守党対労働党の対立軸が崩れるなか、ブレア流社会民主主義に率いられて軍事大国をめざす「ニュー・レイバー」、議会を軽んじて国民への情報を操る首相の出現など、政治変化が加速している。外交では、米欧協調への指導権を模索しながら、かえって独仏との溝を深め、対米外交に軸足を置くしかないブレア外交の苦渋が続く。対米軍事追随、議会や内閣の空洞化と官邸権限の拡大など他国のこととは思えないイギリスの内政と外交の現状をイギリス政治研究者が多角的に分析する。

著者紹介

梅川 正美:1949年熊本県生まれ。名古屋大学大学院法学研究科博士課程中退。専門は政治学。名古屋大学助手、ウォリック大学ヴィズィティング・フェローなどを経て、1991年より愛知学院大学教授

阪野 智一:1956年大阪府生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士課程中退。専門は比較政治学。東京大学社会科学研究所助手などを経て、2001年より神戸大学教授

目次

第1章 バスラへの進撃―イギリス軍の戦争/第2章 ブレアの世界戦略―大西洋共同体/第3章 大英帝国の形と米英関係―歴史上の背景/第4章 フランスやドイツとの対立―米欧架橋外交の限界/第5章 労働党内部からの批判―ゆがめられた外交政策/第6章 ブレアを支持した保守党―思わぬ援軍/第7章 つくられた「イラクの脅威」―ブレアの情報操作/第8章 国民世論の分裂―ブレアの支持か不支持か/タイムライン―イラク戦争関係年表

トニーは大英帝国復活を夢見た

5

「国連という殿堂において、我々は理想と良心の守護者である。
我々の担う重い責任と多大な名誉が、我々に平和的な武装解除を
優先させるはずである。これが、戦争と占領と蛮行を経験した
ヨーロッパという「古い大陸」の「古い国」、フランスの
メッセージだ」

テロにはこれまでの戦争のルールは適用しない。先制攻撃で壊滅
を目指す。そして、アメリカのイラク戦争に反対する者は臆病者
であり、アメリカを支持する東欧の一部を「新しいヨーロッパ」
と呼び、反対するフランスやドイツを「古いヨーロッパ」と呼んで
非難したアメリカ・ラムズフェルド国防長官。

そのラムズフェルド発言に対して、フランスの外相が国連安全保障
理事会で行った演説の一部が上記の発言である。

フランス・ドイツと同様に実は「古いヨーロッパ」であるのに、国連
決議さえ無視してイラク戦争に早々に参加を表明したのがイギリス
である。時の首相はトニー・ブレア。

アフガン戦争の際にはコーランを熟読し、イスラムを理解しようとし
たブレアもイラク戦争では判断を誤った。何故、ブレアは国連を無視
してまでアメリカと共にイラク戦争に突き進んだのか。

思い描いていたのは世界に覇権を及ぼしていた頃の大英帝国の復活
だった。第二次世界大戦後、世界の中心はヨーロッパからアメリカ
に移った。かつて栄華を誇った大英帝国にも昔日の面影はない。

自国の影響力の低下をまざまざと見せつけられたのがスエズ危機だった。
アメリカの支持が得られずにすごすごと 撤退せざるを得なかった屈辱。

そこからイギリスは、ブレアは学んだ。イギリス一国だけでは再度
ヨーロッパに影響を及ぼすことは出来ない。しかし、アメリカと一緒
であればイギリスは影響力を持った国になれる。

アメリカが「世界の警察官」ならイギリスは「ヨーロッパの警察官」
を目指したのだろうかね。結局はブレア政権の情報操作の失敗や
イラク戦争後の戦後処理の失敗で、政権は徐々に支持率を落として
行く結果になるのだが。

先に読んだカナダのイラク戦争不参加の国際協調主義に対して、一時は
「世界の盟主」であったイギリスは自国第一主義であったのだろうなと
感じた。

アメリカとイギリスが主導したイラク戦争で、サダム・フセインを排除
したイラクがその後どうなったかは本書発行の時点では鮮明ではなかっ
たが、更なる混乱の末、中東全体が混迷を深めているのは報道されて
いると通りだ。

ページ数は少ないが、イラク戦争前後のブレア政権の外交戦略が分析
されている良書だ。「もう一度、世界の中心で輝く日本」を「取り戻す」
なんてことを言っている政治家は、ブレアのイギリスに学んだ方がいい。

そもそも、日本がいつ「世界の中心で輝いた」のかという疑問はあるの
だが。共通するのはイギリスはヨーロッパの一員と思っておらず、日本
はアジアの一員と思っていないところだろうかね。

それでもイギリスは「イラク戦争は間違っていたのではないか」との
検証を長い時間をかけて行ったところが違うのだけれど。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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