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書誌データ

新書・文庫
東京創元社
1998年 02月 発売
492P
9784488183103

もはや名探偵は必要ないのか

3

 貴族探偵ピーター·ウィムジィ卿が登場する古典。乱歩が選んだベストミステリとのことで読んでみた。

 貴族探偵と言うと最近ドラマで聞いたようだが、小説としてはこれまであまり目にした事はない。すぐに思い浮かべる探偵は、事務所を持って依頼人からの仕事を受ける「職業探偵」。ホームズや明智、金田一のような。探偵と言うと少しイメージが異なるが、警察に属する刑事もその仲間だろう。

 それに対するのが生業とはしていない「素人探偵」。先日読んだミルンは、読者の立場に近い素人探偵こそミステリを面白くすると言っていたそうだ。そのミルンのギリンガムや、仁木悦子の仁木雄太郎を思い浮かぶ。クイーンもだろうし、ガリレオだってそうだろう。今回の貴族探偵ウィムジィ卿も同類と言える。

 職業探偵が事件に遭遇するのは当然として、素人探偵をミステリに登場させるのは一工夫が必要になる。ギリンガムは単発だから別として、クイーンやガリレオは警察からの依頼がきっかけとなる。これがない仁木兄妹がしょっちゅう事件現場に居合わせるのは不自然な訳で、同様の素人探偵は警官たちから「またお前らか!」と決まり文句を浴びせられ、事件との関与を疑われる下りが披露される事になる。

 さてウィムジイが事件と関わるようになったきっかけは、シリーズの始まりを読まないと判然としないが、この作品に限って言えば依頼されたような形ではある。その分野で有名を馳せた存在として。生業ではないが、経済的にも時間的にも余裕がある立場として、悪意を持って言えば「暇潰し」に推理に身を投じているのではと勘繰りたくなる。
 死体を見るのも、事件性が増していくのも、「楽しそうに」見ているんじゃないか。
 はっきりと、退屈しているとか、人間の持つ悪の部分に興味があるとか、倒錯気味の性格描写があるわけではないのだけど。


 そして作品。鳴鐘術が大きな柱となっている訳だが、まずもってそんな技術があること自体初耳なのに、そこにまつわる記述があまりに多く、感情移入に苦労する。これだけ触れられているのだから、重要なのだろうと思いながらも読み進む速度は渋滞しがち。

 さらに結末まで行き着くと、探偵の努力は無駄だったのかと考えてしまう。巻末の解説には『トレント最後の事件』や『毒入りチョコレート事件』のように「探偵のしくじり」を描く英国にある手法と表現されているのだが。そう言う視点で作品を比較するのも楽しいかもしれない。

 ウィムジイと執事のやり取りが愉快。
 クリスティと並ぶ英国ミステリの女王と言われているようだが、タイプは大分違うようだ。

+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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