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書誌データ

新書・文庫
集英社
2012年 08月 発売
165P
9784087468762

内容紹介

江戸時代、鎖国中の日本には「和算」という独自の数学があった。殿さまから子供まで、遊びのような感覚で数学を楽しみ、寺子屋の教科書として普及した驚異の数学書『塵劫記』は「一家に一冊」という大ベストセラーに。一方で、関孝和、建部賢弘といった和算家たちの残した業績は、世界にひけをとらないレベルにあった。知られざる江戸の数学ワールドを案内しながら、驚くべき和算の魅力を探る。

目次

第1章 大名から子供まで、江戸時代は数学フィーバー(受験もないのに数学が流行した江戸時代/「算額」という独自の数学文化 ほか)/第2章 円周率を求めよ!和算家たちの挑戦(東大の入試問題「円周率が3・05より大きいことを証明せよ」/「内接する正八角形の周」に着目すれば勝ったも同然 ほか)/第3章 現代に生きる和算(数学の「競技人口」が多かった江戸時代/受験勉強が狭める数学の裾野 ほか)/和算の練習問題(鶴亀算/からす算 ほか)

和算礼賛

4

江戸ブームで、和算も注目されているけれど、どれだけすごかったのかがわかる。

関孝和、建部賢弘といったビッグネームだけでなく、庶民に至るまで数学をこよなく愛し、寺子屋よりも多かったとまで言われる数学塾。
日本の自動車づくりを支えていくには、日本にもっと理系学生が増えなければ、というのを聞いたことがある。それと同様に、頂点高く砂を積み上げるのには、それにふさわしいすそ野の広さが必要という典型のような、数学にとって、広く親しまれたことが、諸外国に先駆けた発見を連発させた要因にもなったのだろう。

遺題継承という、後世に問題を残し、それを解いたものがまた問題を作るといった共同研鑽、武道などのような、「道」としての数学。様々に数学に取り組んだものがいた数百年だった。

数学の発展は、もちろん、遊びでは終わらない。
天文学や経済、測量など、応用範囲は多い。
そう考えていくと、尊敬する歴史上の偉人伊能忠敬の業績は、その健脚と老人力、経済力に注目しがちだが、測量技術から考えると、数学力に下支えされているはずで、そちらの面からもっと注目すべきだったのかもしれない。

数学ブームの先駆けとなった出版物に、吉田光由の「塵劫記」がある。これは、第2版からが4色刷りだったそうで、浮世絵のもとともなる、日本初の多色刷りで、「トンボ」という摺りようの目印が発明されて可能となったらしい。また、十返舎一九をしのぐ発行部数でもあったらしく、当時の日本人の算術好きがしのばれる。十返舎一九は、言わずと知れた、当代随一のベストセラー作家だ。
また、江戸期だけで1000以上の算術本が出版されたというのも世界に類を見ないらしい。
現在、数学好きといえばインドを思い出すが、当時の日本は、かなりのブームだったようである。

塵劫記では、九九と一緒に「九帰」という、割り算九九も教えていたらしい。「二進も三進もいかない」とは、現代でもいうが、この九帰から来たものらしい。つまり、「2でも、3でも割り切れない」だ。
さらに、塵劫記では、九九は半分覚えればいいとしていて、それは、効率的で素晴らしいとしているが、うーん、それはどうだろう。
数学好きにはそれでよいかもしれない。しかし、テレビで「おバカタレント」といわれる人が、6の段や7の段で四苦八苦している通り、結局、半分にしたって覚えられるかどうかが結局は肝心なのだ。調子よく増えていくから暗記できるものを、ばらばらにして覚えられはしない人だって多いように思うので、結局は全部覚える練習をした方が、数打ちゃ当たると思うんだよね。

読み書きそろばんを習う寺子屋では物足りなくて、追加で算術を習う日本人。もちろん、識字率の高さと算術の理解が、農業技術の下支えをしたと思う。
関や建部といった天才は、個人の業績だと思うので、彼らがいかに世界最先端の成果を上げていようと「同じ日本人として誇らしい」といってしまうのは、他人の業績を自慢するようなものと思うが、「庶民が八次方程式を解いて遊ぶ文化」というのは、やはり、多くの日本人がかかわることでの成果だと思う。そして、そうしたことを学ぶことを、子どもから大人まで推奨されていたというのは美質に違いない。
最近よく聞く「○○なんて習って、何の役に立つの」という輩をこの時代に連れて行ったら、きっと、「こうした『遊び』を楽しめないなんて、なんと愚かでかわいそうなのだ」と憐れまれたのではないかとすら思う。

巻末の和算の練習問題に本腰入れて取り組みたいところだが、うーむ。方程式のとき方なんて、忘れちゃったなあ。汗汗。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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