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書誌データ

小説・エッセイ
双葉社
2017年 09月 発売
449P
9784575240580

誰のための失恋バスツアー?

4

「株式会社あおぞらツアーズ」は、経営危機に瀕している、自転車操業状態の旅行会社である。
その会社の名物企画が「失恋バスツアー」。
このツアーの目的は、いったん、落ちるところまで落ち、人生のどん底まで心が落ち切ったそのときに、踵でどん底を思い切り蹴って、ぐいぐい這いあがろうというものである。
そのため、4泊5日のこのツアーの行き先は、観光名所ではなく、地味なスポットばかり。
豪華な食事もないし、宿泊場所も、廃校を利用した宿泊施設などというのもありだ。

このツアーを企画したのが、天草龍太郎(37歳)で、彼が、このツアーの添乗員を務める。
そして、ツアーには、小泉小雪というカウンセラーが同行するのだが、実は、龍太郎と小雪は、恋人同士だったのである。
ところが、ツアーの3日前に、関係がこじれ、龍太郎自身も、失恋中なのだった。
当然、小雪との会話などもぎくしゃくするのだが、「休戦協定」を結び、なんとかツアーを乗り切ろうとしたのである。

そんな背景もある今回のツアーなのだが、参加者のキャラが濃すぎる。
というのも、龍太郎を困らせようとした課長が、応募者の中から、プロフィールのヤバそうな人ばかりを選んで当選させていたのである。
行く先々で、予想外のハプニングが連続の今回のツアー。
一体、どうなることやら・・・

この作品、話の展開は、最後の最後まで予想がついてしまう。
それにもかかわらず、どんどん惹き込まれてしまうのだから、森沢さん、お見事である。
まず言えるのは、タイトルのイメージとは、かなり違う作品であるということだ。
コミカルな話なのかと思ったのだが、コミカルな面もある一方で、参加者や、龍太郎、小雪たちが抱えているものは、結構重い。

しかしながら、今回のツアー、本来の目的とは違う方向に進んでしまったようである。
落ちるところまで落ちるどころか、ある理由から、参加者たちの目的が変わってきてしまったのだ。
その理由というのが、龍太郎と小雪である。
彼らが原因で、参加者たちに、連帯感まで生まれてきてしまうのだ。
どうやら、今回のツアーの最大の“客”は、龍太郎だったのかもしれない。

この作品、心に響く言葉などが、沢山出てきた。
中でも、一番気になったのは、『逆視』という言葉である。
仏教の教えらしいのだが、「この世の出来事は、すべてプラスのこととマイナスのことが一緒になってやってくる」という意味だそうだ。
つまり、どんなにつらい出来事でも、見方ひとつで、いい出来事に変えられるということだ。
近しい人の死でさえ、その人が亡くなったことで、自分が味わった、地獄のような苦しみを、亡くなった人に味わわせずに済んだと考えれば、それは、プラスだというのである。

どん底まで落ちることはなかったようだが、参加者たちは、生きる力をを満タンにして、ツアーを終えることができたようだ。
読んでいる私も、力をもらった感じがした。

この作品、「風鈴」や「卵かけ御飯」など、森沢さんの作品の読者には、うれしいアイテムも登場する。
卵かけ御飯の場面では、ムーミン顔のあの人も登場・・・?

さまざまな問題や悩みを抱えた人たちとともに、読者も力をもらえるような、とても素敵な作品だった。
それにしても、龍太郎は、鈍感すぎである。


余談だが、ツアー参加者の一人である、金髪ハーフの美女は、私の頭の中では、完全にローラになっていた。
+5あり! +3あり! +1あり!
【 読了日: 】
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